Columbia(MPA) to Cambridge(MBA)

コロンビア大学(SIPA)、ケンブリッジ大学(MBA)の留学体験記です

【番外編】気仙沼ニッティング物語〜いいものを編む会社

100年後、「KESENNUMA」というブランドの編み物が、ニューヨーク並んでいるのかもしれない。

 

そんな、ことを感じさせてくれる本だった。

 

このブログは基本的には留学ブログなので、留学先で感じたことや授業の内容を以外は書かないことにしている。だが、コロンビア大学のJapan Tripで訪問させてもらった気仙沼ニッティングの社長、御手洗瑞子氏が書いた本が、面白かったので、訪問させてもった御礼もかねて、ここで紹介しておきたい。

 

気仙沼ニッティングとは、震災後、気仙沼で立ち上がったハイエンドな「手編み」の編み物を作る会社であり、この本はその起業物語なのだが、こんなに「等身大」な起業物語の本を他に知らないように思う。

 

一つ一つのプロセスで困った点や嬉しかったことが、素直な文体で綴られている。これから起業したいと思っている人にとっては、その追体験ができる、刺激的な本なのではないだろうか。

 

起業の追体験としてだけでも、十分に魅力的な本なのだが、それ以上に面白いと感じたのは、筆者が些細な日常や、土地の慣習・歴史等を記憶に留め、そこから多くを学んでいる点である。 

 

例えば、本書の後半で、気仙沼で生活する中での気づきとして、地方ではフレキシブルな働き方ができる場所が少ないため、ただでさえ少ない働き手が、働く場を失ってしまっている可能性を指摘している。(気仙沼ニッティングは、「編み手」というフレキシブルな働き方を提供している )

 

そして何より、この本の読後感を心暖まるものにしているのは、筆者がスタッフを始めとした関係者や、気仙沼という土地に対して、敬意と愛着を抱いていることが端々から感じる点である。

 

あとがきに、筆者はこんな文章を残している。

 

「「復興を支援したい」というだけでなく、自分が楽しいから、気仙沼が好きだから、やる。そうでなくては地域の人といい関係を築けないですし、続かないと思うのです。」

 

こんな思いと行動の積み重ねが、100年続くブランドを育てるのかとしみじみと感じた次第である。

 

唯一、難点があるとすれば、「海外からも色々な人が来る」という紹介で、ハーバードビジネススクール(HBS)を取り上げ、我らがコロンビア大学公共政策大学院(SIPA)を取り上げていないことだろうか。

 

気仙沼ニッティングは、HBSのケースにも取り上げられているらしいので、自分が筆者でも、SIPAよりHBSを優先的に書くのは間違いないと思うが。

 

にしても、同年代がこぞって「学び」に行きたがるHBSに、すでに「学ぶ材料」を提供しているとは、脱帽するしかない。

 

上記の通り、色々な点で学びがあり、読んだ後に心が温かくなる本なので、興味を持って頂いた方は是非、本屋さんで手に取ってみて欲しい。

 

末永く続く会社を目指して起業したい(している)人

地方活性化に興味ある人

心温まる物語を求めている人

 

には、特に面白い本だと思う。

 

気仙沼ニッティング物語〜いいものを編む会社

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最終学期(SIPA)の授業内容

ケンブリッジ大学ビジネススクールの全プログラムを終え、コロンビア大学公共政策大学院(SIPA)に戻って来た。

 

留学も最終局面で、資金的にも寂しい感じだが、12月には卒業なので、最後まで走りきりたい。以下、今学期(SIPA2年目秋学期且つ(自分にとっては)留学最終学期)の授業紹介。

 

  • Introduction to Political Risk Analysis

政治体制・社会の不安定性等が、マクロ経済・金融市場・企業にどのような影響を与えるのか、その分析手法を習う授業。基本的なフレームワークから、地政学リスクとは何か、金融市場への影響をどう考えるか、企業への影響をどう考えるか?を順に考えていく。教えるのは、ポリティカルリスクコンサルティング会社として有名なユーラシアグループのディレクター。

 

昔は、ユーラシアグループの創設者兼CEOのイアン・ブレーマーが教えてくれていたらしいけど、売れ始めて忙しいのか、最近はディレクタークラスの人が教えているらしい。ただし、去年は学期の途中で、ゲストスピーカーとして来てくれたらしいので、今年も期待したい。

 

評価は、中間レポート×3+ファイナルペーパー&プレゼンテーション。

 

  • Environmental Science for Sustainable Development

要は環境科学。同名のPh.Dプログラムのコアコースが公共政策の修士課程向けにも開放されている。環境・エネルギー関連の分野の科学的な知識を集中的に学んでいく。 気候変動・災害・エネルギー・水・エコロジー・食料・衛生の分野を1学期の授業でカバーしていく。通常の2時間の授業に加えて、ディスカッションのために2時間余計にクラスがある。

 

評価は中間レポート×3+ファイナルペーパー。

 

  • The Economics of Energy

エネルギー分野の諸問題を経済学を道具として、考えていく授業。「アメリカの石油消費量が減少した際に、世界の石油市場はどう反応するか?」「2007−2008のオイルショックはなぜ起きたのか?」等、毎回の授業毎に大きな質問が投げかけれ、それに対する答えを、徐々に経済学を道具として使いながら、精緻に考えていき、どこまで答えが出せ、どこからが答えがでないのかを考えていく。

 

評価はレポート×6+ファイナルテスト

 

  • Tool and principle for managing in the Information Economy and the Media Sector

タイトル通り、メディア&ITセクターの特徴のビジネスを全般的にカバーしていく。ミクロ経済学を用いた産業構造の特徴から始まり、マーケティング、HR、ファイナンス、ストラテジー等、ビジネススクールで必修として習う内容を、この分野に即して考えていく。ビジネススクールとのジョイントコース。ただ、授業は講義と質疑応答が中心。

 

評価はこの分野でビジネスプランを作るというもの。

 

  • Beginner Chinese

初学者向け中国語のコース。Teacher’s Collegeという教育大学院が提供しているコース。修士の単位にはならない。このコースでマスターすることはないと思うが、後々、自習する際のハードルを下げておきたい。

 

  • Capstone Project.

要は実際の企業相手にコンサルティングプロジェクトをするというもの。MBAでも何回もこういうプロジェクトをやったので、Program OfficeやCapstone Projectの担当者にこのプロジェクトを免除するかわりに、他に授業を取りたい旨を調整していたが、認められず。最後は「SIPA's Capstone project is special, so you cannot skip it」という謎のことを言われた。

 

結局、自分の選んだプロジェクトは、石油精製所の使用率を地域毎に計測できる指標を作ること。この石油精製所の使用率が大事なのは、この指標がある種、石油の需給状況の代替指標になっているから。各地域毎の石油の需給状況をとらえるためには、

  • 正確性
  • タイムリーさ(1ヶ月前の情報渡されても仕方ない)
  • 地域割の妥当性(全ての国、200個の指標作っても意味がない一方、世界で一つだと不正確)

 を満たす必要があり、これらの基準に合う指標を作っていくことになる。

 

モルガンスタンレーで、この分野のExecutive Directorをしている人が、アドバイザーとして、ついてくれている。

 

最終評価は、レポートとプレゼンテーション。

 

ケンブリッジ大学もそうだが、総合大学のいいところは、上記のように、自分の関心に沿って、いわゆる理系に分類されることから、政治、ビジネスまで、分野を横断して、学べることにあるのだと、改めて感じる。

 

ケース準備&グループワークが多かったMBAとはうってかわり、ひたすら論文を読み、ペーパーを書き続ける3ヶ月です。

 

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褒める文化?

本質的に人間は褒められたいし、昨日より今日がよくありたいと思っているはず」

 

と、GEキャピタルの社長の安淵さんがインタビューで書いていたけど、ケンブリッジ大学(というか欧米の大学全般的?)に、この「褒めて伸ばす」ということを制度的にしている気がしている。

 

例えば、ケンブリッジビジネススクールでは、各学期毎に、必修科目毎に成績の良かった者に、プログラムのディレクターがプログラム全員の前で表彰することをしていた。

 

必修科目毎に、表彰するのに加えて、各学期毎に、平均して成績の良かった者も表彰するので、合計でかなりの人数が表彰されている。(残念ながら、自分は表彰されなった><。)MBA生は基本、成績を気にしていないけど、単純に表彰されれば嬉しいはずだし、頑張るモチベーションにはなるだろう。

 

自分が学部時代を過ごした経済学部だと、首席と最優秀卒業論文以外は表彰する制度がなかったように思う。(記憶の範囲。。)

 

思い返せば、成績だけでなく、何かで少しでも成果を出したり、何かの才能があれば、みんなに認識してもらえる場を作り、次に頑張るインセンティブを与える仕組みづくり?のようなものが整っているではないかと思う。

 

例えば、昨年、スタートアップウィークエンドというビジネスコンペで優勝した時は、MBAのホームページでも取り上げられたりしたし、Japan Dayというイベントをして、うまく行った後は、プログラムオフィスから、是非MBAオフィシャルブログに記事を書いてくれ、という依頼がきた。人から注目を集めたいからやっているわけではないが、単純に自分がやったことを人から認識してもらえるのは嬉しいし、それが参考・刺激になり、他の人がより良い成果を上げることにつながれば、コミュニティとして、いい循環ができる。

 

極めつけは、Talent Showなるイベントで、これはMBAの生徒や先生で音楽・マジック等で、何かタレントを持っている人が順番に、出し物をするというイベント。プロ顔負けの歌を披露するクラスメイトがいる一方、先生の一人がノリノリでギターを弾いていたりと、色々な人の隠れた才能が発掘された瞬間だった。(これがきっかけとなって、MBADというMBA生によるバンドが組まれ、プログラム中、何回か演奏が披露された)

 

この「細かく褒める制度」は、学校だけでなく、どの組織においても、人のモチベーションを高め、組織を活性化する上で大切だと思うので、留学での学びとして、心に留めておきたい。(もちろん、厳しいフィードバックも必要だと思うけど)

 

教える姿勢・学ぶ姿勢

今、夏学期の授業で、Six Sgimaというオペレーションの1分野の授業を受けている。

 

この授業は、人気があり、通常のコースを取れなかった人のために、追加的に開講されている。(単位にならないし、先生にも開講する義務はない)

 

※)このオペレーションの先生が、生徒からの授業フィードバックをもとに選ばれるteaching awardをもらった模様。(来年からはMBAのディレクターに就任する)

 

授業の内容もそれなりに面白いのだが、それ以上に面白いのが、何と、この授業に今年まで、ストラテジーを教えており、今はケンブリッジビジネススクールのMaster of Financeのディレクターを勤める先生も参加していること。

 

このストラテジーの先生も、教えるのがうまく、非常に熱心で、コアコースの最後の授業の後には、スタンディングオーベーションが起きた。

 

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このストラテジーの先生、この夏学期のSix Sigmaの授業中、(自分にとっては)わりと簡単だと思えることでも、本人が分からないと思えば、恥ずかしがることなく授業中に聞いていて、学ぶことにほんとに貪欲で脱帽する。

 

一方、生徒から最も高い評価を受けたオペレーションの先生が、(本人には義務もなければ、お金にもならないのに)通常のコースに加えて、授業を持っていて、教えることへの情熱をほんとに感じて、こちらも脱帽。(義務の授業でもないのに、当然かのように参加者全員の名前を覚えていた。)

 

すでに高い評価をされている人が、一番、貪欲で謙虚であることに、脱応した夏学期だった。

ケンブリッジMBAーEaster Termの授業

ケンブリッジMBA、Easter Termの授業を振り返っておく。

 

総じて、最後に個人かグループで自由度の大きいレポートが課題となったが、その課題を通して、先学期までにやったことが、有機的に繋がったり、学びが定着していく感じがする学期な感じがする。

 

先学期のように自分の興味でプロジェクトもしなかったうえ、パーティー等に行く回数も減らしたので、忙しさ的にも丁度よく、「学んでいる」感じがする学期だった。

 

振り返ると、1年のわりに、よくできてるプログラムな気がしている。

 

① Macro Economy (必修)

<内容>

  • GDPとは何ぞや?から始まり、消費理論、投資理論、貿易・為替理論、成長論、金融政策等を、6回で教える。
  • 評価はグループレポート(FT等にある読者からの投稿欄に投稿する内容を考える)と、個人レポート(ある国(自分の好きな国でよい)の、強いみ、弱み、貿易構造、ギリシアがEUから脱退した場合の影響等を、その国の元首に報告するつもりでレポートを書く。)

<感想>

  • こう書くと、ネガティブに聞こえるが、難しさとしては東京大学の教養課程よりも簡単だったうえ、授業に出ないと得られないインサイトもなかったので、ほとんど授業に出なかった。(Program officeに自分の経歴(経済学部卒、仕事でマクロ経済分析の経験あり、SIPAで院レベルの経済学を履修済)を言って、他の授業に振り替えたいことを主張したが、受けていれてもらえず)
  • ただ、経済学を習ったことがない友人の中には面白いと言ってる人もいたので、自分のバックグラウンドとフィットしなかっのだと思う。
  • 一方、個人レポートは、相当楽しかった。一国の強み等をまとめると、新しい国の分析をするときのフレームワーク的なものが頭で整理される(感じがする)
  • ちなみに、自分は前から興味あったシンガポールを選んだ。
  • プログラムオフィスには、理論を教えるのではなく、毎回、ある国をマクロ理論を使って分析するような授業でもいいのではとフィードバックしたが、「理系中心に、初心者がついて来れない」と言われ、プログラムオフィスの苦悩を垣間みる気もした。

 

②Cooperate Governance and Ethics(必修)

<内容>

  • 初回の授業で一通り理論(シグナリング等の契約理論の基礎)を一通り説明し、残りの5回はほぼ、全てケースディスカッション。評価も4割がクラス内の発言、6割が最終レポートと、アメリカの東海岸のどこかの大学を彷彿とさせる評価制度。
  • 内容は、Stake HolderとShare Holderの利害対立、オプションがもたらすインセンティブ、ボードメンバーの構成が経営に与える影響、企業倫理等。
  • 最後のレポートは、「利益の大半を得ている国に税金を払うべきか、節税対策して、本社を写すべきか」という内容のケース。

<感想>

  • 殆ど馴染みのない分野なので、正直ケースを読んでも理解に時間がかかり、3学期めなのに一つのケースに2、3時間くらいかかって、すごい苦労した記憶がある。
  • ただ、社外取締役をやるか、実際に経営陣になるかでもしないと、中々分からないことを、ケースでも学べんでおけば、将来、似たような立ち場に成った時に、少しでも役にたつ(と信じてる)ので、まさにケースの本領発揮である気もした。
  • ただ、学生の中には「Ethics」の部分がすくなすぎるという不満もあった。が、個人的にはEthicsに興味があるなら、次の項目で紹介してる授業(Value Driven)を撮るべきだと思うし、とれば、お互いにいい補足になっている。

 

③Value Driven Leadership(選択、credit)

<内容>

  • 「いかに価値観に基づいて組織をマネジメントしていくか?」「いかに、非倫理的な行為をしてしまうことを防ぐか」というのが大きなテーマの授業。
  • 自分は前者を期待してこの授業をとったが、後者の方が大きなTake Awayがあった。
  • 要は、「非倫理的な人が非倫理的な行動をするのではなく」「倫理的な普通の人が、ある非倫理的な行動をしやすい場面に遭遇すると、非倫理的な行動をしてしまう」というこの。
  • この説明に、「人間の心理(いかに自己正当化するか)」「どのような場面が自己正当化を助長するか?」等を、レクチャーとケースで学ぶ。
  • 評価は、ケースに対するプレゼン、授業内での発言、最終レポート。

<感想>

  • 選択科目では、ケンブリッジMBAでは一番、印象に残る授業だった。
  • 今年から開始された授業で人数が6人と少人数であったうえ、初回に来る人はやる気も興味もある人だったので、議論も盛り上がった。
  • プログラムオフィスへのフィードバックにも、これは回数を増やし、質を担保したうえで、必修化した方がいいという内容のフィードバックをしておいた。

 

④Venture Capital and Entrepreneurship (選択、credit)

<内容>

  • Funnds of Fundから、Hands on型のVCまで、ケースを使って学ぶ。レクチャーは一切なく、全てケースの授業。
  • 評価は授業内での発言と、チームでVCを作り、そのmemoを作るというもの。
  • 先生もキャピタリストとして20年以上のキャリアを積んでいる人らしく、初期のFB等にも投資したとのこと。

<感想>

  • VCどころか、Fundの世界も未知だったので、最初の方はケース理解を補足するため、自分で本読んだり、ネットで調べたりする必要があったので、これも予習にわりと時間をさいた。
  • ただ、先生のファシリテーションがうまく、ケースと最終レポートで、VCについて、基礎的な理解はできたように思う(と信じたい)

 

⑤Global Marketing(選択、credit)

<内容>

  • 文化等が違う地域・国にマーケティング戦略を組むためのフレームワークを学ぶ。
  • レクチャー+ケースのミックス。
  • 先生もコアと同じ先生。
  • 評価はケースのプレゼンと、自分の好きな商品のある国(自分で選ぶ)へのマーケティング戦略のレポートを書く。

<感想>

  • 国の絞り方、異なる文化や国にマーケティングする際のフレームワークや、色々なケーススタディをやったし、先生の教え方もうまい。
  • ただ、最後のレポートを書く段階になって改めて「消費者のニーズを掴む」ということの難しさを痛切に感じた。
  • というのは、レポート自体は、授業でならったことと、自分で調べたことを整理すれば書けるのだが、「少しでもリアリティを」ということで、インドネシア人のクラスメイト、インドネシア在住の友人、選んだ商品のマーケティングやってる友人に、ドラフトを送って、フィードバックをもらった。ところ、以下の非常に印象に残るフィードバックをもらった。「◯◯という企業も、同じようなことやって失敗してから、現地のニーズをもっと組めるような取り組みを始めたよ」。。。
  • みんあフィードバックを真剣にくれたのだが、時間との戦いであまり反映できず、反省。
  • ただ、学びは多かった。

 

⑥New Venture Finance(選択、audit)

<内容>

  • start-upの資金調達方法のレクチャーと、色々な局面(資金ショートしかけている等)のケースディスカッション。
  • ケンブリッジビジネススクールの卒業生が、Equity 投資ができるクラウドファンドのプラットフォームを作ってそれなりに成功してるためか、クラウドファンドにも丸々一回の授業を使う。
  • 評価は、毎回のケースについて自分の意見をメモして提出するもの+最終レポート(ピッチデックを作る)

<感想>

  • スタートアップを考える人には一番、実務的な授業なのではないかと思う。
  • Auditだったが、ケースも毎回読んでいき、学びも多かった。

 

⑦Entrepreneurship Concentaraion (必修)

  • 前回のポストの参考
  • その他の点としては、レポートが面白かった。テーマは、「Entrepreneurshipのリスクとリワード」について。
  • 特段、参考文献もつける必要はないので、さぼろうと思えば、いくらでもさぼれる内容のレポートだが、「アントレプレナーシップ」を単に「起業する」ととらえずに、「自分で目標を作り、事業をしていくこと」ぐらいの意味でいいということあだったので、「自分が何をしたいか?」と、そのアップサイド、ダウンサイドを整理するいい機会になった。

 

力尽きて、後半に行くに従い、書く内容が減っている気がするが、このへんで。

 

後は夏学期を残すのみ!

Cambridge Business School-Japan Dayー大人の学園祭

ケンブリッジ大学に来る時に一つ決めていたことがある。

 

それは、日本を紹介したりするイベントを開催することに率先しては関わらないこと。

 

コロンビア大学時代に、Japan Tripも含めて、色々なイベントを企画していたので、ケンブリッジ大学では、他のことにもっと時間を使いたいというのが、その理由。

 

ただ、タイ人の友人が「Thai Night」といって、タイの食事や文化を紹介するイベントを毎年開催していて、わりと大きなインパクトを残している一方、日本関連では、何も開催されていないのを、少し寂しく思っていた。

 

そんな中、MBATからの帰り道、たまたま同じ興味を持つ日本人と一緒になり、1ヵ月でできる範囲でやることとなった。

 

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上記のチラシだと分かり難いが、イベント構成は、以下の通り。

 

(1)レクチャー2つ

①日本の組織の特徴;

ケンブリッジビジネススクールで日本組織も研究対象のMBAディレクターからレクチャー

②酒に関する講義

Sake Samuraiという、日本酒を広める活動をしている団体のUK代表の方からのレクチャー

 

(2)食事

①日本食

  • 寿司関連の食事をデリバリーし、お好み焼きと焼うどんを自分達で作った。

②日本酒

 

(3)パフォーマンス3つ

①和太鼓;

  • The Sounds of Japan というプロの団体の方を呼んでのパフォーマンスと、簡単なワークショップ

World Order

  • World OrderのPVとケンブリッジで自分達で作ったビデオをつなぎ合わせたもの

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  • みんなの前でのパフォーマンス

youtu.be

③三味線

  • これもロンドを中心に活動しているプロの方にきて、三味線を演奏して頂く。

 

ケンブリッジビジネススクールで、こういうった日本文化のイベントを開催したのは、

始めてでもあったので、学びも色々とあり、メモ。

 

ビジネススクールの基礎はイベントにあり?

ケンブリッジビジネススクールで、日本文化関連のイベントは開催したことがなかったこともあり、コロンビア大学時代にイベントをやった時と比較すると、かなり苦戦した感じがする。

 

(1)過去の実績が少ないーチーム内

  • 一度でも実績があると、チーム全員がそれを参照点にして、改善点等を議論して企画していくので、議論がしやすく、人も巻き込みやすい。
  • 一方、今回のようにゼロからだと、企画チームがそれぞれ、やりたいことを話ながら、手探りで作って行く形になるので、企画の全体像を作るのにも(1日だけのイベントのわりには)時間がかかった印象がある。

 

(2)過去の実績が少ないー関係者

  • この参照点が少ないのは、対外関係にも影響を与えた気がする。例えば、一番苦戦したのが場所の確保。特に、

①アルコールを使える

②公式の大学のケイタリングサービス以外のデリバリー(日本食)を使いたい&食事を自分達で作りたい、

③大きな音でパフォーマンスしても問題ない

 

の三つの条件を満たす場所がなく、自分達の企画の説明から、どの程度の迷惑をかける可能性があるかを説明するのに苦労した。

  • これも、毎年やっているイベントであれば、どの程度の迷惑がかかるかが、会場の責任者もイメージがつくので、もっと簡単だったように思う。
  • ただ、苦労しながらも、最終的にはOKしてもらえたのは、最初にプログラムディレクターに相談にいき、「できる限り応援する」という一言を貰えていたので、ビジネススクールのどの担当者と話していても、粘って交渉できたように思う。

 

(3)過去の実績が少ないー参加者

  • 例年やっていれば、去年の生徒からの評判で、人が集まりやすい。が、
  • 今回、最初の宣伝の仕方が悪かったのか、「日本酒をみんなで飲んでおしまい」と思ってる人もいたりして、正確なイベントの実態を知ってもらうのに、苦労した。
  • これは、FBで準備の途中段階の写真を順次アップし、メールでもフォーマルな形で、招待を呼びかけることで、イベントに近づくにつれ、急激に参加表明が増えていった。

 

いずれにせよ、こういうささやかなイベントでも、人を引き付ける企画を考え、チームで役割分担をし、収支の予測し、実際に人を集めるためにマーケティングし、お客さんの反応をみながら、微修正する、というビジネスの基本があるように思う。

 

②多様な人で作るJapan Dayを

  • 今回は時間もなかったので、日本人3人で一気に準備を進めてしまったが、こういう日本文化関連のイベントでも理想は、日本人も日本人でない人も、企画チームに加わることが理想であるように思う。
  • 日本は好きだけど、日本人が固まってナイーブに「俺たち、やっぱりクールだろ?」みたいな状態にはなって欲しくない。
  • コアの部分は大切にする一方、日本人が内輪で盛り上がっているのではなく、多様な人が盛り上げていく本当の意味でオープンなイベントになってくれればと思う。
  • そういった活動が、多様な人が日本を訪問し、住む場所として選んでくれることに貢献してくれれば本当に嬉しい。

 

③日本は酒と寿司の国なのか?

  • どのMBAでも、日本文化系のイベントだと、どうしても日本食を出す+何かパフォーマンスをやる、というのがメイン。
  • そのこともあり、レクチャーをやるかどうかは、チーム内でも議論となった。
  • ただ、日本というと、どうしても酒・寿司・・・。侍・・・・・・・AKB?という印象が強い。
  • そのうえ、授業のケースで取り上げられることも少ないので、中々、ビジネス環境・経済活動的な部分に、興味が及んでくれることが少ない。なので、どうしても、自分は、冒頭に経済・ビジネス系のレクチャーを入れることに拘りたかった。
  • ただ、①日本の経済か、ビジネスについて、②実体験も伴って、③海外の人を引き付けるように面白く話せる人、④かつ自分達がリーチできる人、が。中々いない気もして、レクチャーしてもらう人を考えるのも苦労した。
  • 日本の強みの一つは、酒や食事のクオリティにあるのは間違いないので、それらを活かせるビジネスは観光だとは思うけど(今回コアで企画したメンバーの一人は観光関連で起業しており、もう一人は起業予定)、他に、こういったとろこで、アピールできることは何か、引き続き考えていきたい。
  • それが、人生の大部分を日本で過ごしながらも、短くない期間を海外で学んだ自分が、世界に貢献できる分野であるように思う。

 

 以下、友人が撮ってくれた当日の様子。

 

始まりーレクチャー。

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和太鼓経験

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来てくれた友人達

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酒・酒・酒f:id:g42370:20150701025354j:plain

 

寿司寿司

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My career vision in next 20 years~risk and rewards

アントレプレナーシップ」という授業で、「どういう人生を歩みたいか?そのリスクと報償は何か?」というエッセイ課題があった。

 

自分のマイルストンにもなるので、ここに残しておきたい。

 

My Life Plan

I am 50 years old (In 2035)

When I am 50 years old, I want to be a high level postion in the Japanese government or governor of Tokyo. This is not because I want to become a prestigious man but because this is the best way to pursuit my dream, which is to utilize the Japanese asset to soleve the world challenging problem.

 

I think the area that Japan can contribute most to the rest of the world is the know-how to make cities which can prosper with high density, with aged people and with resource constraint world. This is because Japan is the most rapid aging country in the world, so Japan has a potential to come up the role model of cities in which aged people feel confortable. Also, resources such as fossil fuel are facing limitation in this world due to the increase of the population and the increase of the consumption in developing countries. Also, Japan should attarct world best talents in this fild  to offer the best solution.

 

I am 40 years old (In 2025)

I will found a company that utilize the latest technology to solve the problem I proposed. The good example of the company I would like to found is Sidewalk Labs, founded by Dan Docoroff, deputy mayor of New York City and Larry Page, CEO of Google. The company has just been founded, so it does not have solid business model but it has a mission, “improve life in cities for everyone through the application of technology to solve urban problems”. The urgent issues and latest technology would change in 10 years, so my start-ups would be different but this company could be a reference point.Also, it is important to stay not in Tokyo, my home town, but in some international cities such as Singapore and New York.

 

I am 35 years old (In 2020)

I want to join energy/health care start-ups/company as a executive position, which using latest technology to solve the issues I proposed. Also, I want to stay not in Tokyo, my home town, but in some international cities such as Singapore and New York.

 

Next step after graduation

Uopn graduation, I would like to join management consulting firm to solidify my business skill sets. Other option is to join some start-up directly. If I can get a good position such as manager or COO, I think I should take it. Management experience is much more worth than consulting, taking into my long term career.

 

Risk

The short-term risk is that I end up continuing consulting for a long time and lose an opportunity to achieve my long-term goal. To decrease this risk, I want to make it a habit to reflect myself at the New Year.

 

The other aspect of risk is about my personal life. When I become 40 to 50 years old, hopefully I have a wife and children. I want to spend enough time with them. Also, I want to invest enough money to my children. If possible, I want my children to have a proper education from pre-school to university such as Cambridge University. But the career I propose in this essay seem to have risk. One risk is taht I spend too much time on work. The other is that I lose financial asset or salary when i join  new environment because I cannot perfom well in the new environment.

 

To avoid this risk, joining consulting company is very important for two reasons. First, consulting skills is quite transferable. Then, even if I lose job, it would be easy to find the next job using the skill. Secondly, the high salary even for the associate level save my life. This is because I hav already have a debt to pay my study at Cambridge and Columbia, so I have to pay back this student loan as soon as possible. 

 

Reward

The biggest reward I would get is that I could live my own life. Especially in Japan, most people stay in one company and take it for granted that people stay in one company for their entire life. But reality is that even executive people who seem to be successful from outside do not satisfy or feel the meaning of their jobs. It is too sad that we spend most of the time for our work and just end up feeling no meaning. But, if I stick to the jobs that I feel meaningful, that kinds of things would not happen.

 

Then, what is the most important “meaning” to my life? In my personal life , it is the time I spend with my family. From professional perspective, it is to continue to challenge the world challenging problems by collaborating with interesting people. 

 

The other important things are to show a role model of new entrepreneurial career. In Japan, a lot of talented people join the government as a policy maker and stay there for their entire career. Most of them work extremely hard like investment bankers or management consulting. But due to the lack of efficiency and diverse of experience, the productivity is pretty low. They need much more diverse experience. On the other hand, most people who work at private sector do not understand how difficult it is to change social and economic system through political procedure, so they end up complaining the politicians and governments. If I can show a role model of career in which people go back and froth from government to private, I can contribute to creat a new career pass. This new career pass definitely can contribute to diversify the people who would tackle the world public challenging problems.