Columbia(MPA) to Cambridge(MBA)

コロンビア大学(SIPA)、ケンブリッジ大学(MBA)の留学体験記です

1年目レビュー:マクロ経済

1年目が終わった。なので、取った授業・課外活動等のレビューを回を分けて書いて行きたい。

 

※今学期に取った授業はこのエントリーを参照。

 

今回はマクロ経済について。

 

まず、マクロ経済について、「何を」「どのように」学ぶか?は、このブログを参照にして欲しい。非常に良くまとまっている。

 

このエントリでは、「でも、結局マクロ経済って、政策を考えたりするときに、どう役に立つの?どう世の中の見方が変わるの?」という問への答えを、今回の授業で学んだフレームワークを用いながら、答えたい。

 

①マクロ経済を知らない人の会話

A:スペインの失業率って、25%もあるんだ。「全人口」の1/4も失業してるなんて、大変な問題だよね。

B:ほんとに。どうしたらいんだろ。

A:景気が悪いんだから、やっぱり政府が補助金とか、もっと出すべきだと思うな。

 

②Aがマクロ経済を学んだ場合、どうなるか

A:スペインの失業率って、25%もあるんだ。「働こうとしている人」の1/4に職がないなんて、大きな問題だよね。

B:本当だよね。どうしたらいいんだろ。景気悪いんだから、やっぱり公共事業をやるべきなのかな。

A:いや、スペインのデータをよく見ると、2007年頃は、潜在的な成長率と実際の成長率に殆ど差がないにも関わらず、失業率が10%を超えている。

B:それが何を意味するの??

A:景気を浮上させることも大事だけど、景気を浮上させて、潜在成長率を実現させても、失業率は10%くらいまでしか下がらないということ。これはアメリカとかと比べても高い。

B:なるほど。

A:スペインの場合は、景気が悪化したことによる失業者に加えて、潜在的に、労働市場で、必要とされている労働者のイメージと、実際にいる労働者で、構造的にギャップがある可能性があるから、そのギャップがどこにあるかを調べる必要がある。

 

マクロ経済を学ぶ価値は、このように、

①経済現象について考えるフレームワークを与えてくれる。

②自分のたてた問題意識等について、どのデータを検証すればいいのか、が分かるようになる

 

あると思う。

 

なので、先に引用したブログにあるように、授業では、考えるフレームワークの説明(,IS, LM,AD,曲線や、フィリップス曲線、UIP等)と、そのフレームを用いて、経済現象を説明できるようになることに主眼が置かれている。