Management Practice(2)
2回目の授業でのゲームの様子の紹介。
このゲームは、4人のチーム2組(A/B)で行う。
全体設計(以下の内容はA/Bの両方で共通)
- A/Bは、別の部屋に入る。
- A/Bは双六のような地図(A/B共通)とゲームの指示書が渡される
- A/Bは基本的には会話出来ないが、1回3分のMTGを3回できる。(ただし、MTGで話せるのは一人、メモ等は一切できない)
- A/Bともに特殊なPCで、Max90文字のメールを何回でも使える。
- ゲーム時間は45分
- AとBの合計点の最大化が目的
- A/BがルートをPCに打ち込む度に点数が打出されるので、時間内なら何回でもルートを試せる。
Aの指示書の内容(Bは知らない。自分はこちら)
- 水の入ったバケツを可能な限り回収することが目的
- 水の入ったバケツがどこにあるかが書いてある。
- 地図上の移動にかかる時間、移動に使える時間、一回に運べる水の量等の情報がある。
Bの指示書(Aは知らない)
- 空の水の入ったバケツを回収することが目的
- バケツがどこにあるか書いてある(空かは分からない)
- 水を空にすることができる
- 地図上の移動にかかる時間、移動に使える時間、一回に運べる水の量等の情報がある。(全てAとは違う)
結果
自分達のチームは、クラスの中では最低に近い点数だった。
敗因の考察
目的の共有の失敗
- このゲームの最初のポイントは、A/Bのチームで目的が異なることにあると思うので、最初に①それに気づこと、②相手にお互いの目的を正確に伝え、全体の最大化を目指して、お互いが考えること、が重要。
- 後に書くように、このことをゲームの初期段階で失敗したので、かなり無駄な情報のやりとりをした。
自分の考えを浸透させることの失敗
- 上記の目的が違う可能性があることは自分は気づけたので、自分はそれに気づき、チーム内で共有し3回ある最初のMTGで、議論することをチーム内で提案した。
- MTGには別の人間が登壇(英語力が微妙なので、自分ではなく、他に人間がチーム内で推薦された。(ここも地味に悔しい))
- しかし、実際の最初のMTGではBチームから、いきなり「◯◎のルートをAチームが通ってくれ。うちは◯◯を通る」という提案があり、Aチームの代表者は、その内容の確認に終始。
- 3分が立ち、目的の共有のないまま解散
- このため、この後、相手の目的も分からないままになってしまう。
Try and Errorをしなかった
- 最終的に高得点をとるには、上記の状況に気づいた上で、A/Bが高得点ルートの仮説を作り、何回か試していくのが早い。
- 自分達は目的の違いが分かった後も、最適ルートを考えることに終始し、最初のトライをしたのが修了まで5分を切っていた。
- なので、いくつかオプションを思いついたらドンドン試す必要があった。
考察
- この「お互いに違う情報を持ったものが共通の目的を目指す」という状況は、新しくチームを結成する場合に共通の状況だと思う。
- その場合には、そもそも「目的の共有」「お互いにが前提としていること」が違うので、それを確認しないと、多くの行動が無駄になる。また、自分がそれに気づけても、相手にそれを納得してもらうのにも、かなり丁寧にコミュニケーションをしないとならない。
- 最後に、目的を共有し、解決に向けていくつかオプションが出たら、試せるならとにかく早く試して、結果を見て、次の手を考えた方がいい。(もちろん、現実世界では、すぐに試せない場合もあるが。)
ちなみに、この回の授業の事前リーディングの内容は、「リーダーは、①情報の適切な伝達(外・内)、②人間関係のマネジメント(人を動機づけ、説得する)、③アクション(特に必要な行動は自分でやる)という3つの側面を実践することである」という内容だった。このゲームはまさに、①と②の部分を実感させる内容になってもいる。