Management Practice(6)〜パワー
「自分がPowerを持っていると思う人は手を挙げて!」
と先生が言うと、ぱらぱらと数人の手が挙げ、授業が始まった。
今回の授業のテーマはずばり「パワー」他人への影響力。
「パワー」という言うと、「エゴ」「独占」「ゼロサム」という印象が強いのはどこの国も共通のようで、「パワー」という言葉にネガティブな印象を持っている人が多いらしく、積極的に手を上げた人は少なかった。(※)
※手を挙げたのはイギリス人、アメリカ人が多いのも見逃さなかった。。(日本ンはゼロ)
ただ、授業を通しての先生のメッセージは、
- 「パワーとは、人間同士、もしくは組織同士で影響を与える力のこと」であり、人間として行きていくには必要である
- 自分で何かしたい場合には当然、パワーが必要。
- また、人間である以上、人に影響力を与えたいという思いは大小に関わらず持っており、変な影響に巻き込まれないよう必要がある。
- これらのためにも、パワーの源泉を理解し、自分でも行使できるようにする必要がある
というもの。
これを受けて、パワーについて、議論していったのだが、まとめしては、「パワー」を持つには、意思・スキル・リソースの三つが必要ではないかと個人的にはまとめた
1. 意思
- そもそも、影響力を行使しようとする意思がないと始まらない。
- ただ、「俺はパワーが欲しいんだ!」ということが全面に出ていると、当然に逆効果なので、そのバランスが難しい。
2. スキル
- これは、パワーを行使する上でのテクニカルなこと。これがないとパワーを持つポテンシャルがあっても、他人に影響力を行使できない
- 具体的には以下のことが大切とのこと
- 自信:自信がなさそうな人には誰もついていかない。
- 他人の心を読む力:人間、表には言わないけど、心の中で密かに傷ついてること、気にしていることを、しれっとケアされると嬉しいものだし、その人を信頼する
- 摩擦に対する耐久力:他人に影響力を行使しようとすれば、時として摩擦が起きることもある。
- アジェン設定力:これは他の能力とやや異質な気がするが、自分が影響力を発揮したい組織やグループで、「今、何を問題にすべきか」を的確な言葉で表現できる力のこと。たしかに、みんなが大事だと思っているけど、表面かしていない問題を的確に表現できるか、自分が問題にしたいことをみんなの感心を引く形で表現できれば、グループのFocusするエリアに影響力を与えることができる。
3.リソース
これは影響力を行使する上での大元となるもの。
- 正当性:「社長である」「町内会長」「皇帝の息子」など、文脈や社会的コンテクストによって、何が「正当」であるかはかわりうるが、正当性があることで、他人への影響力の大小が変ってくる。ただし、「そういう肩書き的なもの」が、影響力を保証するわけでもない。
- 知識/情報:自分が関連する分野の専門家になるのも大事。そして、それと同じくらい大事なのは、自分が影響力を行使したいグループ内への情報の流れの基点となるようにすること。(ただし、自分で全部情報を抱えて、隠そうとするとそれは逆効果)。
- ネットワーク:「何を知っているか」も大事だが、それと同じくらい「誰を知っているか」も、社会で行きていくうえでは大事。組織にいる人の場合は、これはさらに「組織内のキーパーソン/組織外のキーパーソン」という軸と、「自分の専門分野/自分の専門外の分野」という軸がありうる。当然、2つの軸で切った4つのエリアのどこにでも、ネットワークがあるのが重要。